2017-05-10 春の宵道 仕事帰りの宵の道、自転車に乗った見知らぬスキンヘッドのおじさんが、 「ありがとう、ありがとう、ありがとう」と僕を見つめ、三度会釈しながら追い抜いて行った。 まったく心当たりはなかったが、悪い気はしなかった。ふと前を見ると、愛玩犬のような小さなお婆さんが、しとしとと歩いていた。…なんだか、いい夜なんだな。