「少年とアフリカ」、この前、読み終えました。よかったっす。
印象に残った部分を、ちょっと長いけど無断転載して、よかですか？
坂本 前に話したよね。僕は自分の子どもがいじめなんかで殺されたら、その相手を殺しに行くって。でも、そうやって相手を殺しに行った親が今までいないのはおかしい、と。（中略）僕はずーっと「殺す派」だったんだけど、じゃあ自分は本当はどうしたいんだろうと。それでいろいろ考えて、僕ももしかしたら殺さないかもしれないって、今朝初めて思えたわけ。（中略）もちろん、人を殺すとか、傷つけるのは許せないことで、まして自分が一番愛するものを殺されたら、生涯、許すことなんか絶対にできないよね。でも、許せないということと、相手を殺すということは、イコールではない。（中略）許せないけれども、でも殺すことにはつなげない、そこを考えていく思考力が人間にはあるんじゃないかってね、初めて今朝、思ったんです。（中略）言葉で、それは「許す」ということだと言われたら、全然違うと言いたくなるんだけどね。
これはたしか、2001年の3月に出た本で、つまりは9.11前。
この後、坂本龍一は「非戦」なんていう本を出してたりするけれど、この「少年とアフリカ」の対談が、
その後の坂本龍一になにかしら影響を与えているのは、ありえなくない、と思う。
いい本でした。ちょっと、おすすめ、かな。
